calendar

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< September 2016 >>

categories

archives

倹約モデリング (3)

今回は久々に「倹約モデリング」カテゴリの3回目。
でも半分は「非・倹約モデリング」かも…?。

 

hikariPutty01

最初の写真はご覧のように、12年くらい前に新発売となったタミヤの光硬化
パテ。まだ「カメラのさくらや」が存在した時代に購入したもの。

 

何で今さらこれについて?かと言うと、これには深い個人的事情が…。
まあ購入してちょっと使い始めたが、その少し後にほぼ「引っ越し」同等の
「部屋の移転(入れ替え)」が発生し、そのごたごたで長い間行方不明と
なっていたのだが、最近他の物を探していたらある引き出しから偶然、
見つかったのである…ほぼ10年ぶりに…。

 

これが通常のプラパテなんかだと、一度開封して使って10年も放置してると
蓋をしめてあっても微妙な隙間から揮発成分が揮発して固まって使えなく
なってしまうのだが、今回の光硬化パテは光に当てないと硬化しないので、
きちんと黒い袋に入れて、光のほぼ入らない引き出しの奥なんかにしまって
いたので全然無事だった…。

 

もう見つからないから新たに購入しようかとか思っていたので、これで
無駄使いをしないで済んだ。

 

hikariPutty02

開けて試しに適当なポリ製のヘラに少し出してみた。
2番目の写真がその状態。
これでまず気になるのが、微妙に透明度の強い、液体っぽい部分と、いかにも
パテっぽい部分にうっすら、分かれている事。これは10数年前に初めて
開けてみた時も同じ。

 

プラモ用塗料なんかの感覚だと、透明度の強い部分はだいたい上澄みの揮発
成分で、がっつり濃く塗りたい場合は沈殿している塗料の本体のような部分を
すくって使い、滑らかに広く塗りたい場合は上澄みを気持ち多めに使って
沈殿部と良く混ぜて使う、みたいな感じがあるのだが…。

 

で、蛍光灯の光を当てて2分くらい放置してみる…そして見てみると一応、
固まっていた。
どうやらとりあえず使えるみたいだ。

 

この光硬化パテの特性として、全体の硬化後も表面の僅かな部分が硬化しない
ままになっている(説明書の表現だと、「表面のベタつき」という事になって
いる)のだが、上記の透明度の強い部分と、固形成分の強そうな部分で
硬化後に差が出るかどうか、という事。

 

結果としては、透明度の強い部分の方が硬化してない表面部分が多かった感じ
であるが、実際に模型に持って使う場合に、この透明度の高い成分をなるだけ
除去するような感じで使った方が良いのか、それとも両方をよく混ぜる方が
良いのか…それは今後その辺に特に気を付けて使ってゆくつもり。

 

しかし、このパテが発売されてからもう十年以上経つのだ。それでネットには
沢山、使用レポが載っている。動画にされている方もいらっしゃるくらい。
…でも、ざっくり検索して10件くらい読んでみた限りでは、この「透明度の
強い部分とそうでない部分に分離している」事に言及してる文は見つから
なかった。…何でだろう?

 

やっぱり、良く混ぜて使う、という事が書くまでもない当然の事という事なの
だろうか。

 

まあ何にしても、少し開けて使っただけで、数年放置すると、チューブ状態の
まま全部硬化して使えなくなってしまう通常のプラパテより、10年以上
経っても購入時と全く変わらず使えるこの光硬化パテが、1gあたりの価格は
高くてもコスパは良いと言えるかも知れない…(まあ、プラパテはプラパテで
使い易い用途はあるのだが…)。

 

(続く)

 

JUGEMテーマ:プラモデル





海外TVドラマ 「刑事フォイル」(3)

先日、久々に近場のレンタルDVD屋に行って色々見ていたら、「刑事フォ
イル」も、レンタル品として入っていた。これで、見逃した回、録画に失敗
した回も割と楽に借りて見る事が出来るようになった。(もちろん、レンタル
ではなく購入しておくのが一番良いと言える。)

 

…という訳で、久々にTVドラマ「刑事フォイル」の、ある回について書か
せて頂きたい。

 

今回は前回より若干戻ってシーズン2の、通算6話目「エースパイロット」に
ついて(ネタバレあり)。

 

この回はタイトル通り、フォイルの息子の英空軍での活躍が事件に関係する
ため、推理、サスペンスと英空軍航空機(スピットファイア)が絡むという、
TVドラマとしては非常に珍しい作品となっている。

 

この回も複数の犯罪がほぼ同時に進行し、それらが一見別々の事件のように
見えるが複雑に絡み合っており、脚本が非常に上手くできているのが分かる。
また、この回の事件とフォイルの息子の動向はその後の回にも影響を与えて
いる。

 

また、この回では、フォイルはこの回の非常に重要な事件の容疑者を最後に
追い詰めるが、逮捕しないまま終わる、という大変に特殊な終わり方をする。

 

その容疑者はフォイルの息子の同僚で親友のエースパイロット・レックスで、
亡くなったのは彼の婚約者であるが、彼は婚約者が彼ともめている最中に
ちょっとした拍子にバランスを崩して階段を転げ落ちて死亡した、という
のだ。
しかしそうだとしても死体遺棄、捜査妨害等の容疑は残る。だがフォイルは
逮捕しなかった。

 

その理由にはその際に彼に出撃命令が下った事もあるが、彼が婚約者と喧嘩を
した原因に戸惑った、という事もあるだろう。

 

彼が婚約者と喧嘩になった原因は、彼は実は同性愛者で、フォイルの息子を
一方的に秘かに想っていたのだが、それが婚約者に知られてしまった事だと
言うのだ。

 

これがこの回の最大のポイントであろう。
当時のイギリスでは同性愛は全く理解されていなかった。というか、実際に
肉体関係を持ったりしたら犯罪…それも戦後の結構な時期までそうだった…
という事は、近年日本でも公開されて話題になった「イミテーション・
ゲーム」などでも描かれて知られるようになっている。

 

同性愛と言ってもレックスの場合、フォイルの息子に対して全く一方的な
片想いをしているだけなので犯罪にはならないであろうが、それが知られた
だけで空軍を追われ、親友であったフォイルの息子とも絶縁されるであろう。
なのでレックスにとってはこれは絶対的な秘密であった訳だ。

 

フォイルはレックスが出撃してゆくのを黙って見ているしかなかった。
しかし、彼はその出撃から帰る事は無かった。
その後、フォイルの息子がフォイルにレックスの最後の空戦の様子を語るが、
そこでは彼がまるで死を望んでいたかのような戦いぶりだった事が語られる
のだ。

 

戦争もの、それも空軍や航空機が絡んだフィクション作品で、同性愛が内容に
絡んでいるものは極めて珍しいであろう(前述の「イミテーション・ゲーム」
は実話が同性愛に関係しているのでまた別だ。)。

 

最近は日本でもLGBTという言葉が広く知られ、一部の地方自治体で同性
カップルの結婚が認められるようにもなってきたが、まだまだ差別され、
偏見の目で見られる事は多いような気もしている。

 

そういう自分も、25年以上前の学生の頃の事だが、友人の男性に少々女性っ
ぽい感じの人間がおり、「おカマXX」などと仇名をつけてからかっていた
事があった。まあ彼が別に同性愛者ではない事が分かっていたからだったの
だが、考えてみると「女性っぽい男性(今の俗語で言う『おネエ』)」=
「同性愛者」というのもしょうもない偏見であった訳だ。
(ちなみに彼はその10数年後くらいに女性と結婚されてお子さんも授かった
そうな。)

 

こういう事はこのブログで扱うには少々難しい事であるが、知らず知らず
差別する側に回っている事のないよう気を付けたいと思うのである。

 

…と、少々脱線してしまったが、このように「刑事フォイル」は、現在にも
通じる社会的な問題についても想起させる、非常に優秀な作品なのである。

 

(おまけ:映画「イミテーション・ゲーム」も、私が近年見た戦争関係の
映画の中で最も面白く、感動的だったと言えるほどのものだったのでそのうち
書いてみたいと思っている。)

 

(続く)

 

JUGEMテーマ:海外ドラマ





ミニスケールフィギュア・女性民間人 (3)

さて「ミニスケールフィギュア・女性民間人」の3回目。

 

今回は前回紹介したプライザーの1/72女性民間人をもう少し詳細に見てゆき、
ミニスケールの女性民間人を自作やスクラッチビルドで作る際のポイントに
ついて考察したいと思う。

 

ladyFigure10

最初の写真像は前回紹介したプライザーのNo.72510の歩行姿の女性民間人と
立姿の男性民間人のパーツであるが、1930年代半ばの標準的な民間人男女が
再現されていて興味深い。

 

こうして並べてみると女性の脚、特に足首あたりが男性に比べて非常に細い
のが分かる。


女性はロングスカートなので膝下からしか分からないが、そのラインも
なだらかで特徴的なのが分かるが、例えばこのフィギュアを立たせた状態で
ジオラマに飾る場合、ハイヒールを履かせている点も手伝って、立たせた
状態で固定するのに苦労しそうな事が想像できる。

それで考えられるのは、より地面に接地面が多い側の脚に細い金属線を
入れて、それで地面と固定する、という方法である。まあ接着剤だけでは
ちょっと難しいであろう。

 

ladyFigure11

2枚目は少し前に完成させたマチルダのミニジオラマに使った女性民間人。
少々グラマーな感じを出そうとしたが、それでもちょっと全体的にぽっちゃり
しすぎだったかもしれない。

 

自己反省の他の点は、脚の、肝心の足首のあたりがやや太めで、特徴的な
曲線もあまり出せなかった、というのもある。これは二本足だけで立たせ
ようとしたから、という理由もあるが、結局ジオラマ台を移動するときに
不安定だったので、この写真では見えていないが右足の少し後ろに補助の
金属線をスカートから地面に直接、つっかい棒として挟んである。

 

こういう風に脚も金属線を入れて周りをエポパテで盛って自作、みたいな
作りをする場合は、(ミニスケは脚が細いので)脚に再度金属線を入れる穴を
開ける、という事が出来ないのが弱点と言える。

 

ladyFigure12

3枚目は前回、ジープの後ろの座像として製作中だった民間人女性の現在の
状態。
すでに腕にも金属線を通し、エポパテも盛って、更に右手には棒を持たせ、
頭もやはりプライザーNo72510のオプションヘッドの部品を付けてしまい、
前回からの途中写真が全くなくて申し訳ない…。

 

まあとにかく、DDAY以降のヨーロッパでよくある、連合軍がフランスやオラ
ンダ等のある街に進撃していって周りの住人がワーッと歓迎、みたいな
ジオラマを作る為に、ジープに乗ってフランスの旗を振っている女性、
を作ろうとしている所なのだ。

 

ladyFigure13

4枚目はとりあえずジープの後席右側に乗せてみた所。

 

現状での問題点は、スカートを前作と同じようにやや長めにしたのだが、やや
野暮ったい感じがするので膝ギリギリくらいにしようと考えているのと、
ヘッド部品が元々帽子を被っていたモールドだったのでそれを削って頭髪の
ある形に使用としている所がまだ中途半端な事、歓声を上げている状態に
しようと口の部分を削ったが、その削り方がイマイチのうえその分、顎を下に
下げなければいけないのにやっていない所、服装の皺と腕との境目が曖昧な
所、などである。

 

(続く)

 

JUGEMテーマ:プラモデル







| 1/3PAGES | >>